交通安全のポイント・漫然運転と脇見運転の原因と防止策

警察庁から発表される交通統計の法令違反別死亡事故件数をみると、
最も多いのは漫然運転であり、次いで脇見運転となっています。
そこで今回は漫然運転と脇見運転を取り上げ、
その原因と防止策を考えてみることにしましょう。

漫然運転の原因と防止策

漫然運転とは、「運転以外のことを考えていた」、「ぼんやりしていた」などにより、
前方への注意が欠けて危険を見落としたり、
発見が遅れて事故を発生させた場合をいいます。

考え事をしながらの運転

歩行中に考え事をしていて、正面から近づいてくる知人に全く気づかず、
声をかけられて初めて気づく、こうした経験を持つ方も多いと思います。 「心ここにあらざれば、視れども見えず」という言葉があるように、考え事に気をとられていると、目は前を向いていても実は何も見えていないという状態になりがちです。

運転中も同じです。考え事をしながら運転していると前方の状況が目に入らず、赤信号を見落としたり横断歩行者の発見が遅れるなどの危険な事態に陥りやすくなります。ハンドルを握ったら、運転以外のことに気をとられることなく、運転に集中しましょう。

 

 

ぼんやりしながらの運転

絶えず周囲の状況に目を配り、他車や歩行者の動きを予測し、瞬時の的確な判断や操作が要求される運転時において、ぼんやりとした状態で走行することはきわめて危険です。

ぼんやりを招く要因の一つとして、疲労や睡眠不足があげられます。疲労や睡眠不足は緊張感を欠如させ、集中力や注意力を低下させます。
その結果、前車の停止に気づかなかったり、カーブなどでセンターラインをはみ出してしまうなどの危険な事態に陥りやすくなります。
運転中のぼんやりを防止するためには、体調をベストに保つとともに、常に緊張感を持ってハンドルを握ることが大切です。

 

脇見運転の主な原因と防止策

脇見運転とは、「外の光景を見ていた」、「車内での落下物に気をとられた」などにより、
前方への注意が欠けて危険を見落としたり、発見が遅れて事故を発生させた場合をいいます。

建物や看板などに目を奪われる

目的地の建物を探したり案内標識を見る、関心のある広告看板に見入る、美しい光景に見とれるなど、車外の光景に目を奪われて前方への注意が欠けるケースです。
建物を探したり案内標識を見る行為は、特に地理に不案内な場所で起こりやすくなりますから、カーナビ装着車の場合はカーナビも活用して、あらかじめ走行経路や目的の場所を確認しておきましょう。
また、広告看板に見入る、美しい光景に見とれるなどは、油断が大きな原因の一つと考えられます。
時速60キロで1秒の脇見をすれば、その間に車は約17メートル、 2秒では約33メートル進みますから、決して油断せず、しっかりと前方を見て走行しましょう。

 

物が落ちるなどの車内の状況に気をとられる

助手席やダッシュボードに物を置いておくと、路面の凹凸で車体が揺れたときや、減速や加速をしたとき、カーブを曲がるときの遠心力の作用などによって、物が落下することがあります。

物が落下すればそれに気をとられて前方への注意が欠けますから、助手席やダッシュボードにはできるだけ物を置かないようにしましょう。
また、万一物が落下した場合、走行しながら落下場所を探したり、落下物を拾い上げるのは大変危険です。
必ず安全な場所に車を止めてから探したり拾い上げたりするようにしましょう。

 

同乗者との会話に夢中になる

同乗者との適度な会話は、漫然運転や居眠り運転を防止するという良い面がありますが、会話に夢中になると、同乗者のほうを振り向くなどして前方に対する注意が欠けることがあります。
運転中は、同乗者との会話はほどほどにしましょう。