交通安全のポイント・ながら運転

7月に入り梅雨が明けると本格的なシーズンの到来です。
後半からは学校も夏休みになり、普段は子どものいない時間帯に子どもの姿を見かけることが多くなります。住宅街を走行するときなどは子どもに十分注意しましょう。

さて、運転中は運転に集中するということが安全運転の重要なポイントになりますが、現実には携帯電話で通話をしたり考え事をしながら運転するドライバーもみられます。そうした○○をしながら運転する「ながら運転」は、注意を分散させ、危険の発見の遅れや対応の遅れにつながり、事故の大きな原因となります。
そこで今月は「ながら運転」について考えてみました。

携帯電話を使用しながら

携帯電話を使用しながら運転することは道路交通法で禁止されています。
周囲に対する注意が欠けるだけでなく、ハンドルやブレーキ操作が不正確になったり、遅れたりして事故を起こす危険性が大きくなります。そのため道路交通法において走行時の携帯電話の使用が禁止されているのです。あらかじめ電源を切っておくなどして、走行時は携帯電話を使用しないことを徹底する必要があります。

*走行中に、やむを得ず携帯電話を使用しなければならない状況が生じたときは、必ず車を安全な場所に止めてから使用しましょう。

カーナビの注視も危険

走行中のカーナビの注視も周囲への注意が欠け、事故を起こす危険が高まります。そのため携帯電話の使用と同様に、道路交通法で禁止されています。走行中のカーナビやカーラジオ、カーステレオの操作については禁止されていませんが、前方不注意等の原因になるおそれがありますから、必要最小限にとどめましょう。

同乗者と会話をしながら

同乗者との会話は眠気を防止するという良い面もありますが、会話に夢中になると周囲に対する注意が欠けて危険の発見が遅れてしまうことがあります。運転中は同乗者との過度な会話は控え、しっかり周囲を見て運転しましょう。

心理状態にかかわる「ながら運転」

「ながら運転」は、携帯電話の使用などの動作にかかわるものだけとは限りません。「考え事」や「イライラ」、「眠気」といった心理的・生理的状態にかかわるものもあり、それが事故の要因になることがあります。

考え事をしながら

考え事をしながら運転していると周囲の状況が目に入らず、前車が停止したのに気づくのが遅れたり、赤信号を見落とすといった危険な事態を招いてしまいます。

ここ数年、法令違反別交通死亡事故件数のトップは「漫然運転」ですが、このなかには考え事をしていたケースも多いと考えられます。運転中は考え事に気をとられることなく、運転に集中しましょう。

 

イライラしながら

渋滞に巻き込まれるなどで自分の思うように走れないときはイライラするものですが、イライラしながら運転すると、焦りも生じて運転が荒くなり、無理な追越しや割り込みなどの危険な行動をとりやすくなります。イライラしても事態は変わらないと考え、ゆとりを持った運転を心がけましょう。 また、時間に追われているときは特にイライラが生じやすく、安全よりも先を急ぐことが優先されます。そのため一時停止の必要な場所で一時停止をしない、信号が変わったにもかかわらず強引に交差点に進入するといった運転になりがちです。常に早めの出発を心がけ、時間に追われずにすむような運転をしましょう。

カッカしながら

カッカしながら運転すると、攻撃的になり相手に対する思いやりや譲り合いの気持ちが薄れ、危険な運転になりがちです。カッカしたときは、信号待ちで停止したときに深呼吸をするなどして気分転換を図り、カッカする心を抑えましょう。

眠気に襲われながら

運転中に眠気に襲われることがあります。深夜から明け方が特に眠気に襲われやすいときですが、日中でも高速道路のような単調な道路を走行しているときなど眠気に襲われやすくなります。そのようなとき眠気と闘いながら運転を続けると、居眠り運転につながり大変危険です。眠気を感じたら、ただちに安全な場所に車を止めて、仮眠をとったり体操をするなどして、眠気を取り除いてから運転を再開しましょう。